泌尿器科の病気の話

第06回 尿路結石症

① 腎結石  

  

腎臓内に結石がある場合は、血尿以外には症状がほとんどないのが一般的なので、治療は 緊急を要しません。検診やドックで「結石の疑い」といわれた場合には、検尿や超音波、 腹部レントゲン等で積極的に治療をすべきか、定期的な経過観察で良いかを鑑別します。

② 尿管結石

通常は強い痛みで発症しますので、救急病院などを受診して泌尿器科を勧められることも 多いです。尿管の結石が尿の流れをせき止めるために痛みは背部から下腹部にかけての激 痛が普通ですが、石の大きさはゴマ粒から米粒大が多く大半は時間とともに自然に排石し ます。当院では痛みを和らげ早期に排石を促すように援助します。体外衝撃波や内視鏡手 術を必要とする場合は多くはありませんが、処置が必要と判断した際には適切な治療施設 を紹介します。

③ 結石が何度もできる

結石が反復する場合には何らかの素因(体質)が考えられます。血液検査で尿酸値やカル シウム値、コレステロールなどの脂質をチェックし食生活の影響が考えられたなら是正す るように生活の指導をします。30-40歳台の男性ではメタボリックシンドロームにならな い食生活、つまり肉食や動物性脂肪、尿酸を含む食品を減らす工夫で結石の再発が抑制で きます。高尿酸血症を放置すると結石のみならず腎機能が進行性に悪化していきますので 内服薬による補正を行う場合もあります。少数ですが副甲状腺ホルモンの異常によって結 石が生じる場合には副甲状腺の手術で結石の再発が防げます。

腎臓内科/泌尿器科/血液透析

腎臓内科と泌尿器科の専門クリニックです。あらゆる腎臓病と泌尿器疾患について確実な診断と適切な治療、わかりやすく親身な説明を実践しています。

また”維持透析”療法はその名の通り、休むことなく継続が必要な治療です。一人ひとりの患者様と”じっくり”時間をかけてむきあい専門性のある医療を提供するのみならず、”かかりつけ医”として何かと頼りにして頂くことができるよう、患者様に寄り添う 医療を理念に診療にあたっております。