医療法人萌生舎 理事長 小林真也
医療法人萌生舎 理事長 小林真也

男性よりも尿道が短い女性の場合には、頻尿と同時に失禁が問題になることがあります。 当院では、女性の方には以下のような原因を考えながら診察を進めています。

① 過活動膀胱       
昼夜ともに頻尿で1日に8回以上トイレに行く、切迫感(我慢できず漏れそう)が週に数回 生じる場合には過活動膀胱を疑います。原因は加齢変化、脳血管の病気、脊髄の病気など 様々です。当院ではその方に合った内服薬を選んでお試しすると同時に、日常生活で工夫 すべき点がないか指導を行っています。

② 腹圧性尿失禁
過活動膀胱に似ていますが、頻尿は日中だけで夜間はトイレに行かない方。尿意の切迫感 はさほどないけれども、咳やくしゃみや大笑いで尿漏れする場合を腹圧性尿失禁といいま す。原因は膀胱を支えているお皿の筋肉が弱って、膀胱が下垂しやすいためです。治療は ダイエットや骨盤底筋体操など自分で出来る生活の改善と内服薬を試すことが基本ですが 内服薬が効かない場合や失禁量が高度の場合などは手術をお勧めすることもあります。

③ 膀胱や尿道の痛みを伴う場合
頻尿はあるが尿意切迫感はさほどない方で、膀胱の痛みをしばしば感じる方は「間質性膀 胱炎」かもしれません。これは細菌感染で起こる膀胱炎と異なり、膀胱粘膜が異常を来す 特殊な膀胱炎です。また頻尿と尿の出づらさ、尿道の痛みがある場合には「萎縮性膣炎」 など尿道出口部の異常も考えられます。「間質性膀胱炎」も「萎縮性膣炎」も通常の頻尿 治療薬が効かないことが多いので、適切に診断することとその方に合った治療を選択する ことが重要です。

④ 骨盤性器脱
子宮脱や膀胱瘤など膣から何かが下がって来る病気を総称して骨盤性器脱と呼びます。 異物感の他に頻尿や腹圧性尿失禁、尿の出づらさ、便通の異常など症状は多彩です。 手術が必要になることが多いのですが、性器脱のタイプや程度をよく見極めて最適な手術 をお勧めします。内服薬による保存的治療を希望する方には適切な内服薬を選択します。

腎臓病教室のご案内
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