泌尿器科Q&A

Q.前立腺肥大症の治療は?

A.前立腺肥大症の正しい診断がついたら、次は適切な治療が必要です。

 軽症から中等症の方にはまず薬物治療をお勧めします。
 お薬には『αブロッカー』といって前立腺をリラックスさせることによって排尿状態を改善させるものや、前立腺を少しずつ小さくするホルモン系の薬物、また、漢方薬のような植物製剤があります。 症状が軽い方にはまず植物製剤やαブロッカーがおすすめです。 前立腺の大きな方にはホルモン系の薬物を併用するのが有効です。

 αブロッカーは、 副作用があまりなくて即効性があるため、最も広く用いられている前立腺肥大治療薬です。  この薬は中止すると症状が再発することが多いため、一般には服用を長く続けることになります。  副作用として一部の人に立ちくらみや浮動性目まいがおこることがありますが、程度は軽く、頻度も多くありません。また、長時間のむことにより蓄積する副作用もありませんので、長期服用でも安心な薬です。

 前立腺の大きさが30CCを越えるような肥大症では、ホルモン系薬物が用いられます。
前立腺は大きな人ほど将来もさらに肥大して行く傾向の強いことがわかっており、現時点で大きな前立腺を持つ人は、将来の排尿障害が悪化しやすい事がわかっています。このような患者さんでは、前立腺をこれ以上大きくさせない作用を持つホルモン系の薬である5α還元酵素阻害薬が大変有用です。この薬は昔用いられたホルモン薬(抗男性ホルモン薬)と違い、男性ホルモン低下作用を持たないので、有害な副作用はほとんどなく、安心してのむことが出来ます。

 重症の方や薬物治療で満足な効果のえられない方には手術もひとつの方法です。  一般に、前立腺肥大症に対して多くの病院で行われている標準手術は、経尿道的切除手術です。これは電気メスやレーザーで、前立腺を内視鏡で内側から『くりぬく』ように削りと取る(あるいは焼く)方法で、尿道が確実に広くなります。

 もしあなたの病気が本当に前立腺肥大症ならば、尿の勢いを良くするという意味では、これらの手術はお薬よりも格段に効果があります。ただし1〜2週間の入院が必要で、しかも術後の数日間は、尿道へのカテーテルの挿入や出血などをがまんする必要があります。 多少つらいことをしても治したいという意思のある患者さんには良い方法です。 しかし、症状がそれほど強くない方・苦痛を伴う治療まではしたくないという方・体力的に自信のない方などは、ほかの治療法を選択されるのが良いでしょう。

いずれにしましても、最終的にどのような治療を選択するかは、患者さんとよく相談し、患者さんの希望に沿った形で決めることになります。

Q.前立腺肥大症に対する当クリニックの診療方針は?

A.琴似腎臓内科・泌尿器科では、前立腺肥大症についてきめ細かな診療を行います。
 またそれは、患者さんに応じたオーダーメイドの治療を提供することでもあります。

 近ごろ排尿状態に不安を感じ始めた方、また、治療を受けたことがあるが満足できる結果を得られなかった方、さらに、自分の病状についてもう少し詳しい説明を希望される方々など、どうぞ一度琴似腎臓内科・泌尿器科に御相談ください。

 



泌尿器科診療と血液透析

泌尿器科診療では、特に前立腺肥大症の診断治療、女性尿失禁の診断と治療、投稿年の排尿障害の治療、血液検査、神経因性膀胱の治療、腎不全の治療、前立腺癌、膀胱癌、腎臓癌などの泌尿器科系癌の検診と治療コンサルタントなどに力を入れております。

血液透析は日中および夜間に行なっております。
すでに透析を導入されている患者さんでも、交通の便などから当院での透析治療を希望される方はご相談ください。